文献综述
本研究では、中国人日本語学習者の発音における問題についての考察は、主に日本語の音声学と中国語の音声学の相違点を比較し、各教科書にある日本語発音指導の部分や中国人日本語学習者の習得状況などの考察である。
今までの文献を振り返ってみると、主に以下のものがある。
まず、平野宏子広瀬啓吉河合剛峯松信明(2009)は「日本語を第二言語として学んでいる学習者が日々多くなり、ネイティブスピーカーのように自然な発音で話すことも重要になっているが、しかし、発音に対する教育の中心は、発音の明瞭さにかかわる、特殊拍(音促音撥音)や清濁音などの単音の発音であり、発音にかかわる、アクセントイントネーションリズムなどの韻律には、時間が割かれていない。
」という現象を提出した。
アクセントなど韻律の不適切な使用は、コミュニケーションを阻害し、言語情報パラ言語情報非言語情報などが伝わらなくなる。
また、日本語教師は授業の短い時間でアクセントなどの韻律を指導するのが非常に困難である。
そのうえ、指導方法が知らず、教材もないことは日本語音声教育に支障をきたす。
この空きをうめようとして、中川千恵子木原郁子篠原亜紀嵐洋子田川恭識(2013)は日本語学習者を対象として発音アクティビティ教科書を構築し、より効率的かつ取り組みやすい発音指導法として「句切り」「への字型イントネーション」に焦点を置いたフレージング指導法を実践した。
そして、ネイティブレベルの発音習得の可能性について、戸田貴子(2009)は「言語習得において、母語の影響が最も顕著に現れる。
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